1日目

 

車窓から

 今日は、丸一日使ってモンサンミッシェルへのバスツアーだ。朝早く起きて、集合場所のツアー会社に向かった。地下鉄で一本だった事もあり、予定より少し早く付いてしまったので、向かいにあったカフェでコーヒーを飲み時間を潰す。
 コーヒを飲み終わる頃には、ツアー会社の前に人が集まり始めていた。それを見て、僕もツアー会社に向かった。受付を済ませて、バスに乗り込む。バスは、5台ほど並んでいたが、そのうち2台がモンサンミッシェルに向かうと言うことだった。そして、一台が日本人用、もう一台が日本人以外用となっていた。僕が、乗り込んだときはまばらだった席も、出発前にはほぼ満席となっていた。昨日、予約できたのはラッキーだったのだろうか。久しぶりに、日本人に囲まれてホット出来る反面、ほとんどの人が二人以上で参加してるツアーに、一人で参加している寂しさも感じる。
 ガイドさんは、流暢に日本語をしゃべるフランス人女性だった。バスが出発してすぐに、「フランス人はウサギを食べるけど、ブローニュの森のウサギは排気ガスを吸っているので食べない。」といった話から始まり、チーズやワインと言ったフランスの食べ物の話や、建築の様式、ライオンハートやジャンヌダルクなどのフランスの歴史の話など興味深い話をしてくれ、飽きる事がなかった。特に、歴史の話はわかりやすく、イギリスとフランスの関係がよく解った。
 バスの車窓からの眺めは、凱旋門やエッフェル塔の見える道を通り、ブローニュの森を過ぎてからはすぐに郊外といった景色にかわった。街の大きさ自体はそれほど大きくないのかも知れない。しだいに、外の眺めは田園風景にかわり、時折町並みが現れるという状態になった。西洋らしく、それぞれの待ちに教会があり、作られた時代により建築の様式が変わっていた。
 12時前に、小さな街のレストランで昼食をとった。ビッフェ形式で、いろんな料理が並んでいたが、この地方が産地だというカマンベールチーズがとっても美味しかった。ガイドさんは、「フランスではカマンベールチーズというのはカマンベール地方で作ったものだけに許される名前だと法律で決まってるんですよ。」、と教えてくれた。それを聞いて、日本でもカマンベールチーズを作ってるんですよ、とは言えなくなってしまった。
 昼食を終え、さらに1時間半ほどバスに揺られて、ようやく目的のモンサンミッシェルが遠くの方に見え始めた。平坦な土地に、天を突き刺すように立っている姿は凄くかっこよく見えた。早く着かないかと、気持ちは弾んだ。
 バスは、モンサンミッシェルにしだいに近づいて行ったが、途中で渋滞に巻き込まれてしまった。モンサンミッシェルのには広い駐車場があるのだが、そこにたどり着くまでには、堤防上の長く狭い一本道があり、そこはいつも渋滞しているという事だった。我々の参道バスは、30分ほど渋滞を終えようやくモンサンミッシェルにたどり着いた。モンサンミッシェル
 近くから見ると、モンサンミッシェルは意外に小さく感じた。着いたときは引き潮で、モンサンミッシェルは干潟の上に立っていた。満潮になると、水位が上がり遠くから見ると水に浮かんでいるように見えるらしい。
 門をくぐると、参道の脇にレストランやお土産が所狭しと並んでいて、一つの街を形成していて参道には人があふれていた。我々は、参道とは違う道を登りモンサンミッシェルの建物の入り口へと向かった。その道も人であふれていて、総勢40人のツアーを仕切っているガイドさんはたいへんだったようだ。
 入り口で、チケットを切ってもらい薄くらい階段の道を登るとテラスに出た。そこから、周りの様子が一望できる。堤防の一本道側にはものすごく広い駐車場が車であふれていて、渋滞はまだ続いていた。海側は、干潟の上を歩いている人がちらほら見えた。ガイドさんの話によると、沖から見るとモンサンミッシェルが本当に海に浮かんで見えるらしい。ただ、干満の時間を知らずに海に出て水につかってしまう人が絶えないらしい。
 ガイドさんは、この建物が何モンサンミッシェルの遠景回も増改築されて今の形になったので、建物の建機様式が場所場所で違うと言う事を一生懸命説明していたが、僕にはその違いがよく解らなかった。我々は、40分ほど建物の中を見学した後1時間の自由時間が与えられた。
 僕は表参道に出てみることにした。表参道は、幅2〜3mと狭い通りで、その両側に小さな店がびっしりと並んでした。店は、お土産やさんと、レストランが多く、この通りのレストランで出すオムレツは有名だそうだ。ぼくは、さっそくそのオムレツを食べてみる事にした。ボリュームはあったが、かなりしっかり焼いてあり、ふわふわのオムレツを想像していた僕にとっては、イマイチだった。チュイリー公園の観覧車
 レストランを出てから、ブラブラとモンサンミッシェルの外に出て遠景が見えるところまで堤防を歩いていった。やはり、この建造物は遠くから見た方がかっこいいようだ。遠景を堪能した後、バスに戻ると丁度いい時間になっていた。何となく、もっとゆっくりしていきたい気もするがこればかりは仕方がない。我々は、バスに乗り込み、また堤防の道路の渋滞に入っていった。
 帰る途中で、戦争に関する博物館のようなところで夕食をとった。食事は美味しかったが、その後退屈な時間を過ごす事になった。バスがパリに戻った時は既に日が暮れていて、エッフェル塔が光っていてきれいだった。
 ようやく、バスが出発したツアー会社の前に着いたときは疲れ果てていた。目の前に見える、チュイルリー公園の観覧車が魅力的だったが一人だとさすがにのる事は出来なかった。まっすぐ、地下鉄でホテルに向かう事にした。
 翌朝、早朝のTGVでパリを発ち、ジュネーブ・ヒースロー・成田・羽田・千歳・美深という長い旅路を経て今回の山旅を終えた。翌日から仕事。そこにも試練が待っていた。 

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